施設紹介

~こんな療育を行っています~


あるお子さんが幼稚園の時、運動会などの行事に参加することができず、いつも走って先生から逃げ回っていました。
彼が小学校高学年くらいになった頃、「幼稚園の頃はさあ、運動会の拍手の音が頭の中でバクハツするみたいでさあ、すごい嫌だったんだよね。今だから言えるんだけど」と教えてくれました。
ワンダーステップは就園前から高校3年生まで来ていただくことができます。
小さいお子さんを見て、「先生、あの子は今、こういう気持ちだからわかってあげて」と、大きいお子さんが教えてくれて、「ああ、そうだったんだね。ありがとう」と、スタッフが小さいお子さんの理解を深める。
ワンダーステップでは、子どもたち一人ひとりの思いを聞いて、社会の中でどうやって得意を生かし苦手をサポートしてもらうか一緒に考えています。

手伝ってほしい時の言い方を知らなかった女の子(4歳)


プリンセスや、可愛いものが大好きなお子さん。
週1回マンツーマンで療育を行なっています。
毎回、ホワイトボードでスケジュールの話し合いをします。

担当が可愛いビーズを見つけたので、ブレスレット作りを提案しました。
一つ一つ丁寧に紐に通し、「あと一歩!」と言うところでバラバラに・・・!その途端、部屋の隅に逃げて行ってしまいました。

「もうやらない!」と涙目のお子さんに、担当が「残念だったね。こういう時は先生手伝ってって言っていいんだよ」と、静かに言葉をかけると「先生手伝って」と言うことが出来、二人で素敵なブレスレットを作り上げることが出来ました。

こんなブレスレットができました。

その後は、自分から「先生手伝って!」と言えるようになりました。きっと、素敵なブレスレットを作ってプリンセスになりたい気持ちが勝っていたことも「手伝って」につながったのかな?と思います。
今では幼稚園でも少しずつ担任の先生にも伝えられるようになっているそうです。

待つのが苦手な男の子(小学校中学年)

スタッフと一対一の個別療育を行なっています。
ご本人と話し合って、その日何をするか決めています。
ボードゲーム・運動・調理などに取り組んでいますが、
待つのが苦手で、
すぐ別のことを始めてしまいます。

何もしないで待つのは難しいので、何をしながら待つとうまくいくか事前に話し合いました。

最初の頃は、「何して待ってる?」と聞くと、大仏のポーズをとったりして待っていました。(ちょっと辛そう…)

そのあとで、担当からの提案で「待ってるカード」を作りました。するとご本人から「九九も入れる」と提案してくれました。
大切なのは子どもが「うまく待てた!」と感じること。上手に待つことができた自分をほめてあげよう!

失敗がつらい女の子(小学校中学年)

学校でも家庭でも、初めてのことや失敗することが苦手でいつも泣いてしまうお子さんです。
療育では担当と一対一でご本人の好きなお菓子作りやアイロンビーズなどの製作に取り組んでいます。

療育では、「失敗したらどうすればいいか」を最初に二人で考えています。

ハロウィンのカップケーキを作った時には、デコレーションに失敗したら?などの話し合いを紙に書きながら行いました。

繰り返し取り組むうちに、自分から「こうすればいいんじゃない?」「ダメだったらまた今度やろう!」など、前向きな言葉が増えてきました。

でも、実際に失敗することはほとんどないんだけど。
(こんな素敵なカップケーキになりました!)

活動内容を自分たちで考える(中学生グループ)

中学生男子のグループです。
職員と一緒に、自分たちでやりたいことを考えて決めています。
グループで楽しくやるために気をつけることも話し合います。

夏休みには、「夏と言ったらバーベキュー!」ということで、ベランダでホットプレートバーベキューを開催しました。
よく焼いた方がいい肉の種類など、少しの勉強も取り入れつつ、当日はみんなお腹いっぱい食べて楽しく過ごしました。

生活の知識を自然に身につけるのは苦手ですが、丁寧に言葉で説明したり、実際に取り組むことでちゃんと自分のものにできます。
「楽しい!」感情と一緒に覚えたことは、忘れないですね!

「自分らしさ」と「普通」の間で悩む高校生

個別で職員とお話をしています。
不定期で悩みを整理したい時に予約を取って来てくれます。
学校でがんばっているので、他の人からは彼のしんどさは見えませんが、感覚の過敏さはもちろん今でもあります。

授業で集中したいのに周りのすべての音が大きく聞こえてしまうので、悩んでいました。
その学校は、ノイズキャンセリングイヤホンの使用がOKだったのですが、
「他の子がつけていないのに、自分だけつけると目立ってしまうもではないか」という不安があり、つけることができずにいました。
簡単に結論は出ない問題ですが、ここで一緒に考えてくれる人がいることが嬉しいと感じてくれているようです。